―インテリムのモニターに聞いてみた―RBM推進、コロナ禍にも動じなかったインテリムの秘訣とは?

今回も、前回に引き続き当社の臨床開発部に所属するK.Aさんと、S.Eさんに当社が力を入れて取り組んでいるRBMについてインタビューをしました。

今回の記事では、新型コロナウイルス感染症の流行が臨床試験に与えた影響や、インテリムだからこそ対応ができたことについて聞いてみました。

是非ご覧ください!

これまでの案件で、RBMを推進していく上で、苦労したことはありましたか?

モニター(や医療機関)の意識改革はすごく大変だったし、長期戦だったと思います。

自分も含めてですが、100%出口管理であったモニタリング方法を、試験の重要な部分にフォーカスした入口管理へ切り替えることに、最初は不安があり、その不安を解消できるまでには時間が掛かりました。

もう一つは、何か問題が起きた際に、起きたことだけにフォーカスして終わるのではなく、原因分析を適切に行い、再発しないようなプロセスの改善を重要視することです。これまでも実施していたことではありますが、試験の質の担保のために重要なポイントであるという意識を持つために、日々プロセス構築の重要性の刷り込みを行いました。

ちなみに、新型コロナウイルスの流行は試験にどのような影響を与えましたか?

大きく分けると2つの影響があり、

1つは試験のタイムラインへの影響で、2つ目は試験成績への影響です。

これらの影響に対して、より適切なデータをいかに収集するか、というのを医学専門家や治験依頼者と綿密に連携をとり、チームでも知恵を出し合いながら、影響を最小化できるような方法を探しました。

イシューが起きる前に対応して、成果を上げたことにはどのようなことがありましたか?

前回の記事でも少し触れましたが、最近のお話しだと、コロナ禍で緊急事態宣言が出る前に、医療機関に訪問が出来なくなることを予測し、あらかじめ対応策を検討し、患者さんの治療や試験自体がストップしないよう、対応できたことです。

緊急事態宣言が出る前から、治験薬の患者様宅への配送、ベンダーや治験依頼者との調整、リモートSDV対応ができるよう速やかに、社内SOPの改定に着手し、SOPの完成後に実際の現場で細かい手順決め等を行いました。

これらの事前対応がしっかりできたことにより、試験も滞りなく進めることができ、薬剤を取りに来院できない患者様にも治験薬をご自宅に配送することで、治療を続けてもらうことができました。

また、リモートSDVのデータ回収自体も期限内で終えることが出来たので、リスクを事前に察知し早めの行動がとれたことは、インテリム全体としての大きな成果であると思います。

このような早急な対応が出来た理由はどういうところにあるのでしょう?

インテリムの規模感と社内体制という部分が大きいと思います。

もっと平たく言うと、社風ですね。

早急に対応する、ということは、時には取捨選択を迫られる場合もあります。

ただ、そんな中でも患者様に不利益がないようにするということ、治験依頼者さんが欲しいデータの最低限は絶対に確保すること等、許容ができるレベルでできることはやってみよう、という思考が、インテリムの多くの社員にあるんです。それが理由の一つだと考えています。

治験薬の患者様宅への配送も、まず優先すべきことは患者様の治療を続けること、と決めて、これをいかに達成できるかについて、臨床部門だけではなく色々な部門の人と話し合い、実際の対応までスピーディに実行することができました。

やはりこれは、インテリムのスピード感を大事にする社風や、体制の面が大きいんだろうな、と感じています。

Clinical QMSの観点から、治験の質の担保や効率化のために大事にしていることはありますか?

まずは、治験依頼者を含めたチーム全体の意識を統一化することが重要だと考えています。

何が大事なデータなのかをみんなが適切に理解して同じ目線でやっていくことや、治験依頼者が欲しい試験結果に対して、PLがまずリスクを洗い出し、それらをしっかりモニターが理解し、モニターが医療機関に伝えられるという部分を大事にしています。

これらがしっかりと出来ていれば、試験の質の担保に繋がると思います。

効率化の面においては、質の担保を適切に行うことで、結果的に試験の効率化にもつながると考えているので、QMSの観点では「質の担保」がかなり重要になると考えています。

QMSの根本ではありませんが、わかりやすい事例を挙げると、モニターがモニタリング報告書を作成して、1度で承認なのか、ミスが多くて2往復のやりとりが発生するのか、等こういった小さな部分のミスをなくすために適切な教育を行うことが、効率化につながるというイメージです。

RBMの導入によって、更に試験の安定化や質の担保につながっているのですね。

そうですね。

ここ1~2年コロナ禍でいくつもの試験を実施してきましたが、状況も刻々と変わり多くの制約がある中でも、ある程度の品質を保てるような工夫や手順がインテリム内で確立し、クリティカルな問題等は発生しなかったので、試験の安定化は図れていると考えています。

また、訪問回数事体もコロナの影響もあって格段に減りましたが、試験の質もしっかり担保できているので、この部分は本当に良い点だと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

当社では、社員へのRBM教育を行っているため、RBMの考え方を習得したモニターがお客様の試験を担当いたします。

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