別業界の事業企画からレメディへ。VR・メタバースを世の中の当たり前にしていく柔軟な挑戦。

レメディ・アンド・カンパニーには、新卒だけでなく中途採用を経て入社した方も多く在籍しています。

今回インタビューをしたKさんは、前職はスポーツ業界で事業企画の業務に従事。コロナ禍をきっかけに通ったXR開発のスクールを通じてレメディグループと出会い、2023年7月に入社されました。現在はデジタル部で​​製薬・医療機関向けのXRコンテンツの受託開発業務を担当されています

本インタビューでは、

  • Kさんの経歴
  • 仕事内容
  • 仕事で大切にしていること
  • 将来の目標

などについてお聞きしました。

  転職前 転職後
職種 人事・事業企画 企画開発
業務内容 スポーツ業界での採用や新規事業企画 製薬・医療機関向けのXRコンテンツの受託開発

前職時代、コロナ禍をきっかけに興味を持ったXR開発のスクールへ

Kさん:前職はゴルフ業界で人事や事業企画の仕事をしていました。子どもや女性向けの集客施策を考えたり、企業とのタイアップを企画したり、ゴルフの裾野を世の中へ広げていくことがミッションでした。

インタビュアー:XR開発のスクールに通っていたということですが、どのようなきっかけでしたか?

Kさん:ゴルフ業界もコロナの打撃が大きく、新しい集客策を試行錯誤していたときに、XR技術のことを知りました。例えば、ゴルフコースでスマホをかざすと「キャラクターが出てきて一緒に写真が撮れる」とか、「自分の打ったボールの軌跡を追いかけられないか」とか、XR技術を習得すれば色々と面白いことができそうだと興味を持ったんです。それでXR開発のスクールに1年ほど通いました。

スクールを通じて知ったVRの可能性とレメディとの出会い

Kさん:スクールにはゲームやアニメに関心がある人が多かったですが、私はエンターテイメントよりも、もう少し違うかたちで人の生活に役立つものを作りたい、という気持ちがありました。

スクールの卒業制作では、この気持ちをベースに、フィンランドに移住した友人の話から発想したアイデアをプレゼンしました。フィンランドの冬は雪が多く、日中もほとんど太陽が現れないそうなんです。そんな状況が2週間ぐらい続くこともあり、外を見ても真っ暗でメンタルがやられてしまう人も多い。

そこで私は、VRゴーグルをかぶって窓の外を眺めたら自分の好きな世界が見える、そんな企画を考えました。例えば入院患者さんが、普段なかなか病院から出られなくても、VRゴーグルによって日本でも海外でも自分の好きなどこかに実際にいるような気分を味わえる、どこでもドアのVR版のような企画です。

インタビュアー:なるほど!レメディが開発を進めるVRアプリともつながるような企画ですね。

Kさん:今思うとそうですね。卒業制作の発表の場にさまざまな企業の方々もいらしていて、それがレメディとの出会いでした。担当の方から、医療の世界でVRやメタバースの技術を活用しようとしているという話を聞いて、『医療』という人が生きる上で必ず関わってくる部分に役立てる面白さを感じました。

元々、前職の仕事に活かすことを目的に通い始めたスクールでしたが、レメディに出会い「医療」分野にチャレンジしてみたいという意欲がどんどん湧いてきて、結局卒業と同時にレメディの採用面接を受けました。

インタビュアー:VRの技術を活かして目指す方向性が、Kさんとレメディで合っていたんですね。

Kさん:はい。周囲はゲームやアニメの世界を志している人が大半な中で、メタバースを様々な形で医療分野へ応用していくという、まったく想像していなかった話を聞くことができました。

私自身地方の出身で、医療が抱える課題が多いというのは身を以て感じていました。高齢者が多いのに近くに病院がなくて通院が大変であったり、そもそも医師の数が少なくて色々な先生の話を聞くことも難しかったり。なのでレメディが進める事業が世の中をより豊かにしてくだろうという実感と可能性を感じることができました。

VR・メタバースチームへ配属。開発だけでない、ディレクション業務のやりがい

インタビュアー:2023年7月の入社以来、半年ほど経過しましたが、レメディではどんな業務を担当されていますか?

Kさん:デジタル部のVR・メタバースチームに所属しています。製薬・医療機関向けのXRコンテンツの受託開発や、自社開発するメタバースのプラットフォーム作りを担当しています。

インタビュアー:今の業務にはスクールで学んだ経験が活きていますか?

Kさん:もちろん活きている部分もありますが、私自身スクールに通いながら、コードを書くような開発作業はあまり得意でないなという実感もありました。現在の業務では、自分で開発をすることもありますが、どちらかと言えば進行管理のような役割で、お客様と開発者の間に入った案件全体のディレクションを担うことが多いです。お客様の要望をもとに要件定義を整理して開発者やベンダーに伝えたり、開発したアウトプットをお客様にプレゼンする機会もあります。

インタビュアー:どんな時にやりがいを感じますか?

Kさん:お客様の反応を直接感じるときでしょうか。まだまだ世の中でVR技術を体験できる機会は少ないので、発注される企業の方も、我々の提案によってVR・メタバースを初めて体験される瞬間遭遇することがあります。

VRやメタバースの開発はまだまだニッチな世界で、ほとんどマニュアルのようなものがありません。開発者が苦労しながら試行錯誤しているのを見ているので、ディレクションの立場としては、少しでもコンテンツの良さを膨らませて、2倍、3倍と良いものに見えるようなプレゼンをしたいと心がけています。お客様から「VRってこういう感じなんですね」と、驚きながらも提案に良い評価をいただけるとうれしいですね。

入社歴や経験に関係なく、新しいアイデアを出し、実現できる環境

インタビュアー:2023年10月にレメディが「Femtech Tokyo(フェムテックトーキョー:女性のライフステージにおける様々な課題を解決できるフェムテック・フェムケア企業が一堂に出展する展示会​​)」に出展しましたが、その企画の発案はKさんだったんですよね?

Kさん:はい。当時は、ちょうど病院関係者向けに、メタバースのカウンセリング支援サービスをリリースしたタイミングでした。私の中で、病院関係者の方以外にもそういったカウンセリングの形があると知ってもらうことで、一般ユーザーからの需要も高まっていくといいなという思いがありました。そこで、ターゲットを女性に絞って、例えば女性誌とタイアップしてカウンセリングルームを開くとか、広告を出すとか、そんなコラボを仕掛けてみるのはどうか、というアイデアを業務報告の際に提案してみました。そうしたら社長から、ちょっと企画してみて、と返事が届いたんです。

インタビュアー:そうだったんですね!しかもそれはKさんがまだ入社間もない頃の話ですよね?

Kさん:そうなんです。入社後1ヶ月ぐらいの時期です。その後私が提出した企画案に対し、社長が女性社員に声をかけてくださり、ヒアリングの機会が設けられました。まだ経験の浅い私のアイデアがどんどん進んでいくことにも驚きましたし、何よりも周囲の社員の皆さんがとても協力的なことに感激しました。ヒアリングの場で活発に意見をもらえたことももちろんですが、会議終了後もチャットで意見をくれたり、声をかけてくれるんです。自身の業務とは直接関係のないことなのに、一緒になって考えてくれるこの社風こそが、レメディらしさなんだと実感しました。

インタビュアー:会議後にも声をかけてくれるのは、まさにレメディらしさですね。社長に呼ばれたから対応しているのではなく、面白いと思ったら自発的に考えるし、新しいアイデアを周囲がサポートしようという姿勢が当たり前にありますよね。

Kさん:それは本当に感じます。アイデアを気軽にディスカッションできる環境ですよね。普段のランチの時にでも、そういった話ができるような雰囲気や、皆さんの人柄があります。仕事が楽しい理由の一つです。

結果的に、当初の企画案はFemtech Tokyoへの出展という形で実現しました。アイデアを発案したのが8月、出展が10月なので、このスピード感にも驚きました。

会社規模が拡大しても、レメディに根付くベンチャー精神

Kさん:なぜディスカッションがしやすい環境なのかと考えたときに、会社の目標がきちんと個人個人に落ちていることが大きいと感じます。自分事になっているので、皆がポジティブで、会社のためであり自分のためである。そして同じ方向、同じ温度感を共有できているので、話し合いがしやすいです。

先日友人と仕事の話をしていて、レメディの社員数が300人ほどだと伝えると、もっと小さなベンチャー企業かと思ったと言われました。普通は人数が増えてくると、どうしてもフットワークの軽さやアクティブな雰囲気が変わってきてしまいますが、レメディの場合、会社規模は大きくなってきてもベンチャー的なハングリー精神が社内の風土として根付いているように思います。

インタビュアー:Femtech Tokyoの話もそうですが、アイデアに対して一度は話を聞いてくれるし、「まずはやってみたら」という懐の深さもありますね。

Kさん:そうなんです。ネガティブ思考や受け身の姿勢の人がいないですね。VR・メタバースチームでも、お客様から言われたものだけでなく、常に先んじて自社製品・サービスとして新しいものを開発していく前のめりな姿勢があります。そういったところも、私がレメディでやりがいを感じる部分です。

もっとカジュアルに伝えていきたいVR・メタバースの必要性

インタビュアー:最後に、Kさんの今後の目標やビジョンを教えてください。

Kさん:デジタル部はまだできて間もない部署です。今開発しているサービスを、途中であきらめることなく仕上げて、世の中へとリリースし、販売していく。目の前のミッションをしっかりとこなしていきたいと思います。

もう少し大きな視点で見ると、VR・メタバースを活用した医療のあり方について、まだまだ一般的な認知は乏しい状況です。せっかく素晴らしい技術があるのに、その必要性がきちんと伝わっていないから、関心を持たれないのだと思います。病気になったときに初めてその技術を知るのではなく、世の中が当たり前に知っている状況をつくっていきたいです。

そのためには、医療業界の中だけでなく、アンテナを色々なところに立てて、もう少し人々に寄り添った新たな入口を用意していくことが必要ではないかと思います。その上で、当初からの思いである、ゲーム・アニメだけでなく、VRやメタバースの中で人々が会う、話す、遊ぶ、さらにその先にどんな世界があるか、模索しながら切り開いていきたいです。

インタビュアー:Kさん、ありがとうございました!